2月に入り、また一段単価は上がってきた。大手輸出シッパーや中部ミル等が余りの集荷の悪さに耐え切れず価格を上げに踏み切ったのだ。状況は決して上げの方向は向いていない。完全に無いもの高の悪循環に入っている。2月中旬以降から発生が多少上向く期待も持ちながら暫くは我慢であろう。
市況
軒並み集荷数量が減っており、各業者共かなり苦戦している状況である。じりじりと価格は上がってきているが、やはり飛び抜けた所は無く、暫くはこの辺りの攻防となるのであろう。スクラップの発生状況は最悪で、2月もかなり苦しい状況は変わらないと思われる。価格もこれ以上は上がらないとすると、集荷を落とさない為には、どれだけそれ以外のメリットを出せるかがポイントになってくる。
いよいよ大手輸出シッパーの購入姿勢が強くなってきている。市中発生も未だ本調子ではなく、発生量は低位横ばいのままである中で輸出向けとの玉の奪い合いという図式になりつつある。但し、単価自体がうなぎのぼりするかというとそこまで強い状況でもなく、一定ギリギリのラインで早い物勝ちといったところであろうか。
大筋では9日から始まりの所が多く、未だ本格的に業界が動いていないのもあって、実際の集荷は少ないままである。今週から徐々に増えてくるかとは思われる。
そんな中、韓国向けが徐々に勢いを付けてくるのではないかという話が出てきている。実際大手輸出シッパーは昨年15円目の下げを回避し、今年に入ってもそのままである。韓国ミルと増量の契約をしたのではないかという話も出ていて、かなり強気に出てくるのではという警戒感を持って今週の状況を見極める必要がある。
明けましておめでとうございます。
昨年12月はスクラップの発生がかなり少なく、メーカーの減産以上の発生減といった感覚を全国で持っていたと思われる。概ね発生工場においても在庫調整がピークになっているのが主な原因だろう。1月は日数も少なく、更なる集荷難となりそうである。
そんな中で、韓国向けが又盛り上がりそうな気配がある。それが争奪戦になるのかどうかは今の時点では分からないが、既に水面下では価格がじりじりと上がってきている可能性はある。
値下げた先、値下げ無かった先の二極化で今年も終了となる。共通しているのはスクラップの発生が非常に少ないという事だけ。注文が少ないのもあるだろうが、発生工場の在庫調整が主な要因と考えられる。となれば2~3月ぐらいになると、ある程度の在庫調整は終わるのではないだろうか。しかしながら1月は生産の回復も見込まれず、日数も少なく、かなり厳しい状況で一年のスタートとなりそうである。
漸く国内ミルが追加5円の値下げに踏み切った。中部1社・関東1社も追随した。状況的には当然の結果と言えばそうなのだが、当初下げを発表するとしていた大手シッパーはダンマリを決め込んでいる。市中の荷動きが12月は非常に悪い中、集荷を優先にしたようである。一旦年内はこれで価格変動は終了だと思う。年明け1月は更に冷え込みそうではある。
市況的にはLMEも含めて動きの無い一週間であったが、為替が大きく変動している。円高に向かって動き始めている状況は、当然輸出にとってはマイナスであり、韓国向け大手輸出シッパーも今週から値下げを行う様な動きを見せるのではないか。そうなれば国内ミルも追随し、全国的に5円程下がるのは必然であろう。むしろここ迄値下げが無かった事が不思議なぐらいである。
内高外低の状況である。諸外国の買値が軒並み下がっているにも関わらず、今回は中部ミルを筆頭に国内ミルの値下げへの熱意が低いのが特徴である。これは2か月前迄の状況と大きく変わっており、国内ミルがボトムを抜け出したことから、諸外国向けの輸出が落ち着いたにも関わらず、国内スクラップ発生量は増えてはいなので、集荷という観点から今一値下げに踏み切れないのであろう。近いうちに値下げにはなるだろうが、国内ミルが本気になったときは、やはり強い。
韓国向け大手シッパーが12/1からの5円下げを発表した。予約システムに対応する為にある程度の時間をとったとの事である。その発表前に中部ミルが5円値下げを発表、大手国内ミルも27日から値下げ発表と堰を切った様に値下げトレンドになった。状況を踏まえれば更に5円追加で値下がってもおかしくない。それがどのタイミングで来るのか、ちょっと読めない。
韓国ミルの12月価格が直納業者との間で決裂した。当初の値下げ幅以上を提示して決裂したのか、そもそも当初通りの下げ幅で決裂したのか、後者であれば下げ幅の圧縮ということも考えられ、そうなると更に追加の5円下げは一旦無くなるかもしれない。そうなると各国向けの輸出価格より大幅に高い国内価格が残り、輸出数量は激減することが予想される。