漸く国内ミルが追加5円の値下げに踏み切った。中部1社・関東1社も追随した。状況的には当然の結果と言えばそうなのだが、当初下げを発表するとしていた大手シッパーはダンマリを決め込んでいる。市中の荷動きが12月は非常に悪い中、集荷を優先にしたようである。一旦年内はこれで価格変動は終了だと思う。年明け1月は更に冷え込みそうではある。

市況的にはLMEも含めて動きの無い一週間であったが、為替が大きく変動している。円高に向かって動き始めている状況は、当然輸出にとってはマイナスであり、韓国向け大手輸出シッパーも今週から値下げを行う様な動きを見せるのではないか。そうなれば国内ミルも追随し、全国的に5円程下がるのは必然であろう。むしろここ迄値下げが無かった事が不思議なぐらいである。

内高外低の状況である。諸外国の買値が軒並み下がっているにも関わらず、今回は中部ミルを筆頭に国内ミルの値下げへの熱意が低いのが特徴である。これは2か月前迄の状況と大きく変わっており、国内ミルがボトムを抜け出したことから、諸外国向けの輸出が落ち着いたにも関わらず、国内スクラップ発生量は増えてはいなので、集荷という観点から今一値下げに踏み切れないのであろう。近いうちに値下げにはなるだろうが、国内ミルが本気になったときは、やはり強い。

韓国向け大手シッパーが12/1からの5円下げを発表した。予約システムに対応する為にある程度の時間をとったとの事である。その発表前に中部ミルが5円値下げを発表、大手国内ミルも27日から値下げ発表と堰を切った様に値下げトレンドになった。状況を踏まえれば更に5円追加で値下がってもおかしくない。それがどのタイミングで来るのか、ちょっと読めない。
韓国ミルの12月価格が直納業者との間で決裂した。当初の値下げ幅以上を提示して決裂したのか、そもそも当初通りの下げ幅で決裂したのか、後者であれば下げ幅の圧縮ということも考えられ、そうなると更に追加の5円下げは一旦無くなるかもしれない。そうなると各国向けの輸出価格より大幅に高い国内価格が残り、輸出数量は激減することが予想される。

状況はかなり悪くなってきている。LMEは16000ドル台に下落、円安もこれ以上の進行は無く、直実に値下げの状況になってきている。又、輸出先のインド・台湾・中国・も軒並み低水準の価格になってきている。韓国ミルも来月は大幅下げという話も広まっている事から、韓国向けシッパーの値下げを待つまでもなく、国内ミルが早々に発表を行うかもしれない。今回の下げが行われた場合、前回動かなかって中部ミルはどうするのか、韓国向けシッパー達はどうするのかは様子を見る必要がある。
相変わらずスクラップの発生量は増えてはいないが、それでも最低5円の下げは今の足元では致し方無いほど状況が悪化してしまったのは間違いない。

全体的に5円方値下がった感はある。市中取引価格は高値でも200円は切ってきている。LME等の状況だけをみればもう5円程下がってもおかしくはないが、相変わらず市中の屑発生自体は低調で、屑が必要であればここから下げるという選択肢はない。足元でこれ以上値下げをアナウンスする先があるならば何か問題を抱えている可能性が高い。
国内ミルも関東、中部、西日本と足元の購買意欲はここ最近では一番上がってきている。暗闇からようやく抜け出したかもしれない。

11月第一週は韓国向け大手シッパーが値下げ発表迄で終了し、他に変化は無かった。第二週目からは国内大手ミルも値下げ発表をし、他のミルも追随は間違いないだろう。中華系もなりを潜めていて、後は他の韓国向けシッパーと台湾向けシッパーの動向である。現状で言えばLMEも17000ドル台に入り、先週末には為替も149円台に円高に振れた。状況的に言えば全体として5円ぐらいは下がってもいいとは思える。むしろ頑張る必要がない。

韓国向けの大手輸出シッパーが11/1からの値下げを発表した。先週も述べたが韓国向けに弱気が出れば即値下げはあり得るという事が現実味を帯びてきた。どこかだけが値下げをしたという事ではなく、LMEも含めた全体感としてあるので、まあ仕方ないだろう。11月は値下げからスタートである。

市況的には動きのない一週間であった。上値は動かずさりとて値下げの機運もない。但し、LMEの低位安定により海外製品マーケットは着実に勢いを失い、故に韓国を除くインド・台湾・中国はいずれもスクラップに対する価格が軒並み日本国内マーケットを下回ってしまっている。すぐにどうこうはないかもしれないが、ここで韓国向けの価格がちょっとでも弱気になったとしたら、少なくとも5円~10円の値下げは即在り得るだろう。韓国向けの価格動向については注意深く見守る必要がある。

国慶節明けたが、中華系の動きはほぼない。中国本土の買値も1380ドル程が上値で、今の国内価格にはついていけない筈である。しかしながら日本の商売の常識は通用しない人達なので引続き状況は見守る必要はあるだろう。韓国向けも現在の上値がここより先に行くとは今の所考えられない。但し、ボトムは着実に上がって、上値と収斂していく事は十分考えられる。