旧正月が明けて中華系が徐々に動き出している。関東では中国本土の価格と足元の為替にて算出される理論値を越えた価格で購入を始めている。まさに先高感の予想にての先行買いである。ということは、いつトーンダウンしてもおかしくないという事でもある。数量で握っていても手のひら返しは彼らの得意とするところであり、この購入価格をベースにして仕入れをすることはリスクが在りすぎる。
基本的には市況は現状維持で見ているのが正解であろう。

2月に入り、未だ市況は大きく動いてはいない。一部では若干高めの購入価格も出てはいるが、市況を動かすほどのレベルではなく、大きなうねりは出ていないのが実情である。
現状2月若しくは3月に値上がるという考え方があり、値上がり期待と季節要因でこのような状態でも荷動きは停滞しているが、国内ミルがかなり購入量を絞っているなかで大量のスクラップが流通しだすと、輸出シッパーもあまり元気がない中で、行き場を失ったスクラップがかなり滞留することになるかもしれない。

市況は先週と変わらず、動きは殆ど見られない。今月も残り2日であるので、当初から市中で言われていた通り、旧正月明けの中国向けがどのような動きになるかで2月の傾向が分かってくると思われる。
国内メーカーについて販売不振は変わらず、製品市中在庫も余剰レベルであることから、受注調整で落ち着かせていこうとしているが、外材の入着量が毎月伸びていることを考えると、シェアだけ失い市中の在庫レベルも低下しない恐れもあるのではなかろうか。となると生産量も回復出来ない可能性がある。

中国が旧正月となり、中国向けの話はピタッと止まった。2月になるまではこちらは動きは無いだろう。2月以降中国向けは上がるという意見と下がるという意見が夫々あり何とも言えない状況である。
一方韓国向けも、大手輸出シッパーが市況並みの単価迄は戻ったものの、今一つ買い気が見受けられない。
国内ミルは専業二社共販売不振からの減産を強いられており、こちらも市況並みの単価は出すも、数量という点においてはかなり絞った買い方にならざるを得ない。
今の状況は価格というよりも、数量をどうさばくかをよくよく検討しなければならない時期と言えるだろう。

市中は非常に静かである。上げトレンドも下げトレンドも無く、非常に凪いでいる状態である。大手輸出シッパーの値上げもあったが、下げトレンドが和らいだに過ぎなかった。あまり材料のない中で注目するべきは韓国ミルが積極的に購入していくのかどうかであろう。スクラップ相場の安定を考えれば、今の状況は非常にいい感じである。

LMEのNI価格が28000ドル台で安定してきているが、市中ではLME価格ではスクラップ価格の指標にならないということが浸透してきている。あくまで需給での価格設定は非常に分かりづらい。その分かりづらい状況に現在なっている。
ここに来て、大手輸出シッパーが5円上げて市況に並んできた。韓国ミルが完全再開も近いのかと思わせる行動である。そうなると市況は更なる混沌となりそうである。

先週と状況は変わらず、LMEの価格に対して市中価格は全く比例せずに推移している。今年はこのまま据え置きの単価で終わりそうである。
来年については日本のメーカーは外材との価格差から販売状況が落ち込んでいることから、購入数量もかなり落ち込む事が予想される。そうなると荷余り状態になる。価格自体は復活したポスコ向けと中国向けがどうなるかによってだが、かなり不安定になるのではないだろうか。

年末に近づくにつれ市況は静かになってきている。中国向けも高値圏から標準的な価格に落ち着いてきている。LMEは相変わらず28000ドル付近にいるが、そこについても最近では大騒ぎする状況はない。一旦中華系対抗として値が上がった分がひょっとすると調整で下がるかもしれない。

12月に入り、LMEが安定しない。乱高下の後、ジリジリと値を上げてついには3万ドル迄来てしまっている。しかしながら一部高値期待の声はあるも、市中は冷静に受け止めている。それはLMEが指標としての価値が薄らいでいる証拠であろう。実際市況は思ったほど上げ基調ではない。勿論下げは無いものの急激な上げもない。中華系の旧正月明けの2月高騰期待論やポスコ再開での大手輸出シッパーの高値買い等、様々な噂話が出ているが、どれも未だ信憑性に欠ける。あまりその手の話に一喜一憂しない方がいいだろう。

LMEの乱高下が収まり、円も139円ぐらいで落ち着き、淡い期待とは裏腹にこれからの上げ期待はほぼ萎んだ感はある。変化と言えば大手輸出シッパーが単価を30円戻して購入し始めたぐらいか。但し、現在の市況からすると突出した数字ではなく、概ね市況なりといったところで、直ちに価格が上がってくるという状況ではない。どちらにしてもこのまま値動き無く12月になると思われる。