大阪の中華系から始まった高値での集荷競争は東北に飛び火し、その間の関東・中部は各地域に引っ張られる形でじり高となった。一過性になるかどうかだが、中国本土のスクラップ価格が上がってきているのは間違いなさそうで、アルミ・ステン・鉛の価格上昇が顕著らしく、これは作りすぎで製品価格下落に苦しむ中国メーカーに対して政府が補助金を投入している効果の様で、1か月ぐらいで収まるものでもなさそうである。只、こんなドーピングの様な事は長期間続く訳も無く、多分数か月ぐらいで沈静化するのではないかと思う。その数か月間、今の水準でスクラップ価格が留まるのか、それともじり高が続くのか、根拠のない上げだけに分からない。周辺状況だけ見ればLME Ni平均も低水準にて寧ろそろそろ下げに近い状況だと思うのだが、まあそれは無いだろう。
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大手輸出シッパーが出荷した分の補填として若干の値上げをし始めた。それに伴って今迄値上げを待っていた業者に付きあげられ、各シッパーも動き出す。大手シッパーには若干値上げられる理由はあったが、それ以外のシッパーには合理的理由が見当たらない。しかし一度動き出したムーブメントは直ぐには収まらないかもしれない。但し、合理的値上げ理由は見当たらないので、3週間ないしは1か月ぐらいで鎮静化するのではないかと思われる。
先週韓国ミルの6月価格が発表された。ウォンでは下げだが円建てでは若干上げという為替マジックの様な価格になっている。市中ではこの流れを受けて韓国向けシッパーが上げて来るのでは?という噂も出ているが、あくまで需給という事を考えれば、韓国ミルも足元ではそれ程屑は必要ではなく、シッパーについても在庫が薄いという状況でもないので、暫くは強気で購入するという展開にはならないと思われる。
又、アメリカ発で鉄鋼の関税を更に引き上げる決定がされた。実際この影響は週末の為替にも出てきており、一気に円高に進んだ。今週前半のマーケットは又大荒れになるかもしれない。そうなってくると屑の価格も強含みどころか大幅な弱気相場になる可能性も高い。何度も言っているがこの様な場合、基本的に在庫を積み増しする事はお勧め出来ない。
連休明けから2週間が経過し、発生・集荷も通常通りに戻りつつある。LMEは概ね平行だが、為替は又じりじりと円高に向かってきている。現状でも先高期待にて出荷の様子を見ている先も多々あるも、どうもこの調子では上がるというイメージは持てない。基本的にあまり抱える先は減ってきており、不安定な時期を乗り切る為に、フロー集荷をフローで出荷する先が増えてきている。
やはりというかGW明けの荷動きは非常に悪く、停滞したまま後半戦に入る事になった。為替の動きも又じりじり円高に向かいつつあり、LMEは殆ど動きが無く、どちらかというと弱気の方向に又向かっている。
強気なのか弱気なのかと言われれば、どちらかというと弱気が優勢ではないかと現状では思われる。やはり思惑で買うタイミングではない。
アメリカと中国の貿易戦争が一旦踊り場になった関係で、為替は円安に向かっている。しかしながらシッパー関連はそれ程強気の先は無く、これで先高観を見るのは時期尚早であると思われる。
但しゴールデンウィーク明けで荷動きが少ない中、上目期待で様子見に入る所も出てくるのは予想出来る。
連休中のLME相場の値動きは略無かったに等しい状況である。各需要家が5/1より5円の値下げを実施したが、この状況で暫く様子見であろう。海外・国内共に需要は強くない中で、現状では値上げに繋がっていく材料は無い。かといって値下げに繋がる材料も無い。踊り場ではあるが、今後強気になる見込みはかなり薄いのではないかと思われるので、先高期待で強気の集荷は未だ早いだろう。
先週末に各需要家がこぞって5/1からの5円下げをアナウンスした。下げ余地は確かに残っていたので仕方ないと言えば仕方ないが、問屋的にはLMEも値戻ししており、為替も一時よりは円安に向いているので、せめて連休中の状況を見てから判断しても良かったのではないかと考えてしまう。まあ何にせよ全国の需要家で価格が揃ったというのは悪い事ではない。
2週間前に比べると落ち着いた感がある先週1週間であった。大手シッパーが下げ残りの実行があっただけで、全体として10円下げにて一旦落ち着いた状況である。その間にLMEも15000ドル台迄戻り落ち着いている。円は142~143円の状況で、これを足元計算しても後5円ぐらいの下げ余地は残っている。実際はこの先安感を残しつつ並行で行く事が荷動きを考えると望ましい。下がってしまえば底値感が出てしまうので、そうすると今度は様子見に入る先も当然出て来る。健全な荷動き求めるのであれば、各需要家はこのまま価格をステイする事で、フロー集荷即出荷という流れを止めない様にする事が大事である。
日々業界とは無関係のところに振り回された1週間であった。無関係なので今後の展望も分からないまま一旦全体として10円の下げが浸透し、先高感なのか先安観なのかそれとも踊り場なのか、誰にも分からない状況のままである。LMEの乱高下・為替の乱高下で毎日がジェットコースターの現在を乗り切るならば、やはり在庫を溜めるのは現状取り得る方法ではないだろう。こんな時こそ着実にフロー集荷はフローで出荷するべきである。