中華系が国慶節で動きが止まっている中、韓国ミル向けのシッパーの動きが出てきた。買値の全体的な底上げは基より、上値も頭一つ飛び出してきている。上値自体は限られた先のみではあるもののインパクトはある。LMEが18,000ドル台で低迷している中、価格が徐々に上がってきている現状は、アロイリンクを取り入れている国内ミルにとっては中々難しい状況ではある。大手国内ミルはスクラップの使用比率を高めることで購入量の制限を緩めてきているが、そもそも生産量は回復していないので、いつ追加減産になるとも限らない状況で、そうなってくると市況の値上がりについていけなくなるかもしれない。
市況
全体的に落ち着いた月末になった。10/10辺りまでは凪いでいる状態が続くのではないか。若干台湾向けが価格を上げてきているが、市況全体に影響を及ぼす迄は1週間ぐらい必要かもしれない。厄介な中華系が積極的に動き出す前に集荷自体は急ぐべきであろう。
9月中旬迄勢いのあった中華系含む輸出勢が後半に差し掛かり、単価的な伸びは一旦落ち着いた模様。中国の国慶節を間近に控えて今は船を出しても意味が無い時期になっているのが要因だろう。価格的にはLMEも低位になりつつある事と、NPIも先週若干の下げに転じた事で、国慶節明けがどう動くのか微妙なところになっている。元々国慶節明けは下がると言われてきたが、中国の需要からこのまま推移するのではないかという意見も出てきている。又、台湾もスクラップの購入に意欲が出てきていることから、下がることは可能性が低いとは思える。
状況は先週と殆ど変わらない。大台にも行きそうでいかない状況で、ボトムだけがじわじわ上がってきている状況である。先週も書いたが今回は国内ミルもいつもに比べると対応が早い。今迄納入抑制をしてきたが、若干風向きが変わってきているのかもしれない。
但し、関東ミルだけは徐々に他のミルに比べると状況悪化が加速している節がある。又、彼らの購入姿勢に疑問を持つ業者はかなりな数がおり、今後大きなリスクに変化していく可能性がある。
徐々に価格は上がってきている。しかしながら大台の壁は未だ厚い。LMEも先週末に又2万ドルを一瞬割り不安定であり、今月ここを越えるのは難しいかもしれない。
一方発生状況は相変わらず悪く、売り手市場なのは間違いない。
前回も述べたが、現状は日本のミルも価格対応は早い。珍しく価格差が開いている期間はそれ程離れておらず、輸出向けのアドバンテージはあまり無い。
状況は強含み横ばいから、強含みに移行している。中華系もこぞって集荷に動き出し、大手輸出シッパーも久々に動きを見せてきている。10月の国慶節を見据え9月は大幅に動きがありそうである。一週間ごとに価格はじりじりと上がっていくと思われ、200円を超えるのは現状では難しいが、近いうちにその近辺には到達するのではないだろうか。今回は国内ミルもいつもよりは対応が早い。9月は荒れそうである。
海外輸出向けがこぞって価格を5円程上げてきた。そこにはインド・中国・台湾等がある。LMEの若干の回復と円安の影響はかなり大きい。ただでさえ発生量が少ない中、この状況で、様子見であればいいが、抱えている先にとっては、そろそろ過去に仕入れた玉の簿価に見合う価格になりつつあるので、そこで滞留していた玉が放出される可能性も高い。となると相当な数量が海外に抜けていくことになる。しかしながら国内ミルにはこの動きに歯止めをかける程の勢いは無い。
荷動き自体は盆明け後未だ再開していない工場も多く、殆ど無い状況である。本格的に動き始めるのは今週後半からであろう。荷動きの極端の低下から一部中華系が買値を若干上げてきている。LME自体は低下の一途をたどっているが、海外の買値は1400ドル後半を付けてきている。円安も相まって、荷動きが始まれば輸出向けへの荷動きが始まるかもしれない。
8月に入り中華系のシッパーが7月に一旦下げたものを一斉に値戻ししてきた。7月前半の価格を超える訳ではないが、夏枯れの8月にとっては良い状況ではない。今週にて日本は盆休みに入り、盆明け1週間の荷動きは基本的には期待出来ない。取り巻く状況から言って中々厳しい夏になりそうである。
LMEも為替も安定しない。市中の目線が一段階上がった後、安定しない外部要因によりそれ以上の上げも下げもない状況になっている。市中では本来の夏枯れを前にして、既に夏枯れの状況と言える程、スクラップの発生が悪い。玉を抱えている業者は更なる値上げを期待してステイを行い、玉を抱えない業者は集荷難により、どちらにしても市中でのスクラップ流通量が極端に少なくなっている。この状況で8月を迎えるとしたら開店休業状態となる可能性は高い。