状況はかなり悪くなってきている。LMEは16000ドル台に下落、円安もこれ以上の進行は無く、直実に値下げの状況になってきている。又、輸出先のインド・台湾・中国・も軒並み低水準の価格になってきている。韓国ミルも来月は大幅下げという話も広まっている事から、韓国向けシッパーの値下げを待つまでもなく、国内ミルが早々に発表を行うかもしれない。今回の下げが行われた場合、前回動かなかって中部ミルはどうするのか、韓国向けシッパー達はどうするのかは様子を見る必要がある。
相変わらずスクラップの発生量は増えてはいないが、それでも最低5円の下げは今の足元では致し方無いほど状況が悪化してしまったのは間違いない。
市況
全体的に5円方値下がった感はある。市中取引価格は高値でも200円は切ってきている。LME等の状況だけをみればもう5円程下がってもおかしくはないが、相変わらず市中の屑発生自体は低調で、屑が必要であればここから下げるという選択肢はない。足元でこれ以上値下げをアナウンスする先があるならば何か問題を抱えている可能性が高い。
国内ミルも関東、中部、西日本と足元の購買意欲はここ最近では一番上がってきている。暗闇からようやく抜け出したかもしれない。
11月第一週は韓国向け大手シッパーが値下げ発表迄で終了し、他に変化は無かった。第二週目からは国内大手ミルも値下げ発表をし、他のミルも追随は間違いないだろう。中華系もなりを潜めていて、後は他の韓国向けシッパーと台湾向けシッパーの動向である。現状で言えばLMEも17000ドル台に入り、先週末には為替も149円台に円高に振れた。状況的に言えば全体として5円ぐらいは下がってもいいとは思える。むしろ頑張る必要がない。
韓国向けの大手輸出シッパーが11/1からの値下げを発表した。先週も述べたが韓国向けに弱気が出れば即値下げはあり得るという事が現実味を帯びてきた。どこかだけが値下げをしたという事ではなく、LMEも含めた全体感としてあるので、まあ仕方ないだろう。11月は値下げからスタートである。
市況的には動きのない一週間であった。上値は動かずさりとて値下げの機運もない。但し、LMEの低位安定により海外製品マーケットは着実に勢いを失い、故に韓国を除くインド・台湾・中国はいずれもスクラップに対する価格が軒並み日本国内マーケットを下回ってしまっている。すぐにどうこうはないかもしれないが、ここで韓国向けの価格がちょっとでも弱気になったとしたら、少なくとも5円~10円の値下げは即在り得るだろう。韓国向けの価格動向については注意深く見守る必要がある。
国慶節明けたが、中華系の動きはほぼない。中国本土の買値も1380ドル程が上値で、今の国内価格にはついていけない筈である。しかしながら日本の商売の常識は通用しない人達なので引続き状況は見守る必要はあるだろう。韓国向けも現在の上値がここより先に行くとは今の所考えられない。但し、ボトムは着実に上がって、上値と収斂していく事は十分考えられる。
中華系が国慶節で動きが止まっている中、韓国ミル向けのシッパーの動きが出てきた。買値の全体的な底上げは基より、上値も頭一つ飛び出してきている。上値自体は限られた先のみではあるもののインパクトはある。LMEが18,000ドル台で低迷している中、価格が徐々に上がってきている現状は、アロイリンクを取り入れている国内ミルにとっては中々難しい状況ではある。大手国内ミルはスクラップの使用比率を高めることで購入量の制限を緩めてきているが、そもそも生産量は回復していないので、いつ追加減産になるとも限らない状況で、そうなってくると市況の値上がりについていけなくなるかもしれない。
全体的に落ち着いた月末になった。10/10辺りまでは凪いでいる状態が続くのではないか。若干台湾向けが価格を上げてきているが、市況全体に影響を及ぼす迄は1週間ぐらい必要かもしれない。厄介な中華系が積極的に動き出す前に集荷自体は急ぐべきであろう。
9月中旬迄勢いのあった中華系含む輸出勢が後半に差し掛かり、単価的な伸びは一旦落ち着いた模様。中国の国慶節を間近に控えて今は船を出しても意味が無い時期になっているのが要因だろう。価格的にはLMEも低位になりつつある事と、NPIも先週若干の下げに転じた事で、国慶節明けがどう動くのか微妙なところになっている。元々国慶節明けは下がると言われてきたが、中国の需要からこのまま推移するのではないかという意見も出てきている。又、台湾もスクラップの購入に意欲が出てきていることから、下がることは可能性が低いとは思える。
状況は先週と殆ど変わらない。大台にも行きそうでいかない状況で、ボトムだけがじわじわ上がってきている状況である。先週も書いたが今回は国内ミルもいつもに比べると対応が早い。今迄納入抑制をしてきたが、若干風向きが変わってきているのかもしれない。
但し、関東ミルだけは徐々に他のミルに比べると状況悪化が加速している節がある。又、彼らの購入姿勢に疑問を持つ業者はかなりな数がおり、今後大きなリスクに変化していく可能性がある。