状況の動きはないものの、LMEの高止まりで踊り場感は更に強くなってきている。様子見に入る業者の数も増えてきている。但し、相変わらず海外・国内の需要家はパッとしない状況で、ここからの値上げは中々難しいといえる。難しい状況であるが思惑で買いを強めるのは少々考え物であると思われる。
市況
3月に入りトランプ大統領の発言の影響からか、LMEのNi価格が堅調に上がり始めている。それに対して円高傾向になっているので上り幅自体は大した事ないのであるも、市中では今後この状況であれば5月ぐらい迄みると価格が上がるのではないかと考える人が増えてきている。関東では左程大きな動きは見られないものの、一部中華系業者がいつもの思惑買いを始めているという話もある。又、韓国系シッパーも本来ならポスコが今月の価格を下げているので値下に動く筈が、現時点では全くその動きは無い。
総合すると先安感は薄れて、多少先高感もありつつ踊り場状態といえるのではないだろうか。
2月の5円下げは浸透したが、3月は先安観からのスタートとなっている。韓国ミルの価格は為替の影響もあり約9円下げという事になっており、為替自体も対ドルで円高傾向にある事から、3月はもう一段階値下げが濃厚な状況になっている。何時とは言えないが、各シッパーの動きがトリガーになるのは間違いないのではないだろうか。
中部ミルも値下げを打ち出し、5円の値下げは全国的に浸透した。
状況を見る限りでは、相変わらず内外含めて強気な所は無く、周辺の状況を見る限りではやはりここは底では無さそうである。足元では為替の影響が一番強そうで、このまま円高の傾向が強まれば再度の値下げも在り得るだろう。特にシッパーは耐えられない筈なので、先行して下げに走ると思われる。追加の値下げのサインはシッパーの動向をよくウォッチすると分かりやすいかもしれない。
韓国向けシッパーの今週からの値下げ発表を皮切りに、国内メーカーも軒並み値下げ方針を打ち出してきた。だれがトリガーを引くかの状況だったので、それ程衝撃は無かった。中部だけは未だ動きが無く、又暫くは他の地域との格差が出るが、そもそも市況に影響を与える程数量を中部ミルは必要としていないので、市況への影響は軽微であると思われる。
今後も先安観はそのままであるので、この値下げが底とは思えない。
輸出向けが弱い。諸外国の買値が相当下がっている。シッパーは軒並みトーンダウンしていて、これが先安観を生み出している。足元でLMEが上がったり下がったりしているので何とも言えないが、先安観である事は間違いなく、今年に入ってからの発生源が多少なりとも改善されると一気に値下に動く可能性は高い。
状況は先週と変わっていない。一部韓国ミルが若干の上げを発表したが、市況に影響を与える程ではない。数量自体を欲しているかもよく分からず、それは国内についても同様で、外材の数量が増えている事がマーケットのシェアを変えてきている。国内ミルのシェアが落ち込んでいる事で生産数量も伸び悩んでいる。ゆえに原料もそれ程要らないという事になるのであるが、発生量も相変わらず増えないので低いところでマッチングしている状況は変わらないが、市況感で言えば上げは当分ない。このまま平行であればましぐらいの感覚ではないだろうか。尚、下げのトレンドも足元ではない。
全体的に値下げ定着かと思われたが、どうも中部は下げ切れていない状況と、LMEが月初に比べれば高止まりしている事も相まって、全体的に弱気ムードだった市況が下げ止まった感がある。国内外の需要家を見ても弱気一辺倒で、直ぐにでも追加下げがあってもおかしくないのだが、マーケットがそれを許容しない状況になっている。勿論値上げの材料は皆無なのであり得ないが、このまま暫く並行で進む可能性は高い。
全体的に5円値下がって以降、マーケットは淡々としている。強気でもなく弱気でもなく、1月なので発生もようやく始まったところであるので、来週からどうなるかというところである。
足元でLMEが若干アベレージを上げてきている事から、多少様子を見始めてきている所もあるだろうが、国内外を問わず根本的な需要家の購入意欲が弱いままなので、ひょっとすると月内に予想に反してもう一回値下げがあるやもしれない。それぐらい需要家が弱い状況である。
韓国向けシッパーが年始5円の下げをアナウンスし、それに同調する様に大手ミル及び中部特殊鋼ミルも相次いで5円の値下げを打ち出した。一部の地域では下げ切れないという話も聞くが、これで全体的には5円下げで概ね固まった。
相変わらず強気の話も無いが、発生難は相変わらずで、暫くは今回の下げの後落ち着くのではないだろうか。