全体的に5円値下がって以降、マーケットは淡々としている。強気でもなく弱気でもなく、1月なので発生もようやく始まったところであるので、来週からどうなるかというところである。
足元でLMEが若干アベレージを上げてきている事から、多少様子を見始めてきている所もあるだろうが、国内外を問わず根本的な需要家の購入意欲が弱いままなので、ひょっとすると月内に予想に反してもう一回値下げがあるやもしれない。それぐらい需要家が弱い状況である。

韓国向けシッパーが年始5円の下げをアナウンスし、それに同調する様に大手ミル及び中部特殊鋼ミルも相次いで5円の値下げを打ち出した。一部の地域では下げ切れないという話も聞くが、これで全体的には5円下げで概ね固まった。
相変わらず強気の話も無いが、発生難は相変わらずで、暫くは今回の下げの後落ち着くのではないだろうか。

新春を迎え平素のご厚情を深謝し
皆様のご多幸をお祈り申し上げます

令和七年元旦

株式会社ゴトウ
代表取締役 後藤雄一
社員一同

韓国以外のシッパーの落ち込み方が段々と大きくなりつつある。多分12月中はもう動かないだろうが、年明けにはこの調子では一段の下げは避けられそうもない状況である。
韓国向けシッパーが動けばそれがトリガーになる。
後は年末年始のLMEの動向が多少の判断材料にはなるので、その辺はウォッチしたい。

韓国向けシッパーは足元で値下げのアナウンスは出なかった。寧ろ他国向けのシッパーが若干ではあるがペースダウンしてきている。これで皆横並びに近い状況で、この状況で行くと年内はもう一段の下げは無く、このまま並行でいくかもしれない。相変わらず中部地区だけは値下げの動きが出ていないが、そもそも上げていないから下げないという論理らしい。他の地域から見ると良く分からない論理ではあるが、まあそういう事なのであろう。

早々に韓国向けシッパーが値下げを発表、それに国内勢が追随する図式で全体的に5円方値下がった。一部他国向けのシッパーや国内特殊鋼ミルは未だ動きを見せていないが、どちらにしても時間の問題とは思われる。
今月の韓国ミルの価格が円換算で9円の下げになっている事から、韓国向けシッパーがもう一段階値下げを行うのではないかという噂が出ている。状況から考えるとおかしな話ではないのだが、そこは発生量も少ない中でどこまで市場に受け入れられるかはもう少し様子を見ないとはっきりはし無さそうである。

ここまで来ると11月のLMEアベレージがそこそこ下がるのは間違いなく、円安で強気になっていると思われる輸出勢も12月の海外の購入価格は下げになる筈で、そうすると彼らの動きも若干の値下げに動くやもしれない。12月初旬は持つかもしれないが、2週目以降はひょっとすると輸出勢がトーンダウンからの全体での値下げにつながる可能性は大いにあり得る。

為替はじりじりと円安に動き155円前後でストップしている。この為替であるとドル建てで動く台湾・インド向けの輸出は国内価格と比べても今後いい値がつく可能性はある。一方国内価格の上値は重い。LMEだけ見れば下がっていてもおかしくない状況で各メーカーも購入価格を上げるという事自体に抵抗感もあり、又需給もひっ迫していない事から、値上げに対しての意識はかなり薄い。
市中では上げ期待と下げ不安が入り交じり、何とも言えない状況になっている。

米国の大統領がトランプ氏で決まった。勝敗が決まった瞬間は大方の予想として大幅な円安に動くと考えられたが、予想をはるかに下回る値動きで、それ以降はむしろ円高に若干振れてきている。LMEは16000ドルを回復はしたがそれ以上の動きはなく、市中で言えばもう少し価格が上伸するのではないかと考えていた人達には多少冷や水になったかもしれない。足元シッパーを含む需要家についても全てがスクラップを必要としているかはバラバラであり、総じて国内需要は無い物高ではあるが、そこまで発生と需要がバランス取れていないかというとそうでもない気がする。
どちらにしても上値は重い中でどう判断するかは其々の考えではある。

先週迄の荷動きに対して11月のスタートはかなり冷え込みモードである。LMEも順調に下がってきている中で、価格はシッパーを中心にして弱くはなっていない。上値が重いのは先月通りであるが、下値が切りあがってきている。いつ下がってもおかしくない状況での強気マーケットはいささか違和感を覚えるが、これも無い物高という事であろうか。