ようやくLME Ni相場は落ち着いてきた。結局32000ドル台の3月アベレージにて決着、4月に入っても同様な水準でスタートをしている。2月に比べれば大幅な上げにはなっているも、これが現状の妥当な価格帯であると納得するしかない。ステンレス市況に付いてはどこかがプライスリーダーになっている訳ではないが、前述のLMEの相場感より、市中取引が様子見状態から抜け出せずにいる。どこまで上がれば出し時なのかも各業者の考え方なので、なかなかはっきりしない。
市況
LME、NI相場は連日の乱高下からの相場不成立により指標としての働きをなしていない。これからはLMEに左右されずに各需要家の需給によって価格が決まっていくかもしれない。304屑については指標がなくてもある程度の市況は形成されているが、問題は今迄前月のNiアベレージを基に価格が算出されていた特金屑が今後どのような形で値付けされていくのかに焦点が集まる。
16日よりNi相場が再開するも連日のストップ安で3/21迄公式な数値は発表されていない。であるも、非公式ながら連日のストップ安から表面上の価格は31000ドル迄下がってきている。上海の相場を引き合いに出すと、そろそろ落ち着くような雰囲気にはなってきている。予想では30000ドル前後で下げが止まり、本日の分から公式な相場になると思う。ここらあたりが皆の許容出来るギリギリのラインであろう。
先週火曜日からLMEのNi相場が閉鎖になっている。ウクライナ戦争からの投機筋の過剰投資が原因で、現状再開の目途が立っていない。市中では指標となるLME相場が動かない事でいくらで買って、いくらで売るかの判断がつかず、閉鎖前のNi価格が暴騰していたことも有り、大幅な先高観から荷動きが完全に止まってしまった。
現状をチャンスと捉えて先行買いを行うか、今現状で市中の値動きに合わせた買い方をするかは各業者の判断になるが、暫くは混沌とした市中状況になるのは間違いない。
ウクライナの状況を受けてLME相場も乱高下を続けている。市中状況については台湾向けシッパーが高値を出したことから、3月に入り順次他のシッパーや国内ミルも追随するしかないであろう。但し、現在国内市況を引っ張っているのは中部の特殊鋼ミルであるのは間違いない。
着実にLMEが値上がりを続けている。24500ドル迄続伸は在庫数量が下がっていたとしても性急すぎる感がある。
一方スクラップについては値上がりは鈍化している。流石にこのNiのペースには各ミル・輸出業者ともタイムリーな追随は出来ない。市中での荷動きが悪いにも関わらず大きな値上げに繋がらないのも、こういった状況があるからである。
先週末に韓国ミルが今月の価格を発表し、先月の下げを吸収しおおよそ約10円の値上げを行った。これに対して国内大手輸出シッパーがどのような動きをとるのか、先週までで一旦ベースアップを図ったのがこの件の先行の動きだったのか、それとももう一段引き上げるのか、今週の動きを見てみたい。動くとすれば国内ミルについても追随は間違いなく、今迄の均衡を破って、一段階上のステージに上がることになる。
2/8 市中状況
嵐の前の静けさというか、LME Ni価格が高止まりする中ステンレスの価格が我慢比べのように変化しない。若干の底上げはされているものの、市中が期待するような価格の値上げは行われる兆しもない。今週末に韓国ミルの今月の価格発表があるので、そこの単価で来週あたり変化があるかもしれない。
1月はLME Ni相場がアベレージ2000ドル強の値上がりとなった。足元は23000ドル台で推移している。1か月の間にこれだけの値上がりも一種異常であると考えられるが、下がる要因も見当たらず、暫くはこの状況が続くと思われる。
月が替わり、2月から市中においては若干の値上げがじりじりと行われている模様。需給とは言ってもここまで指標が上がっていれば流石に多少の値上げは致し方ないだろう。
LMEの値上がりが止まらない。一時24000ドルに達して1月だけで5000ドル近くの値上げを記録した。それに対してステンレススクラップの価格は国内ミル及び輸出シッパー共に静観状態で1月という季節要因を考慮しても非常に荷動きは低調な月となっている。ここまでの単価になると昨年のように際限なく値上がりするとは考えづらく、マーケットの状況を見ながらの対応になるのは致し方ない。